研修会社選びには→営業研修プロ
こんにちは!集客コンサルタントの藤木美香です。
今回は、新入社員がすぐ辞める理由と、辞めたくなる会社の特徴についてお話します。今年、新入社員が入ってきた経営者の方にはドキッとする言葉かも知れませんね。
私は、新入社員研修の講師の経験があり色々な企業の新入社員の方を見てきました。平成29年度の新入社員の方は、私の一回り下の方です。世代は少しだけ近いようで、全く違う感性や考えを持っている世代です。
キャラクター(就職先)は数多くあり、比較的容易に捕獲(内定)出来たようだ。一方で、レアキャラ(優良 企業)を捕まえるのはやはり難しい。すばやく(採用活動の前倒し)捕獲するためにはネット・SNS を駆使して 情報収集し、スマホを片手に東奔西走しなければならない。必死になりすぎてうっかり危険地帯(ブラック企 業)に入らぬように注意が必要だ。はじめは熱中して取り組むが、飽きやすい傾向も(早期離職)。モチベー ションを維持するためにも新しいイベントを準備して、飽きさせぬような注意が必要(やりがい、目標の提供)。公益財団法人 日本生産性本部
と表現しているサイトがありました。面白いですね。これが正しい間違っているは別としても、最近は「新入社員が、すぐ辞める」「ゆとり世代の社員の気持ちが分からない。辞めていく。」というような経営者の方の声をよく耳にします。
目次
新入社員は、すぐ辞める?
では、辞めるのを眺めていくだけで何も出来ないのでしょうか?離職率が高くなるのは、経営者としては避けたい状況です。
ゆとりだからダメなのでしょうか?
私は、胸が熱くなったことがあります。新入社員研修の講師をしていたクラスで1番最年少の20歳だった女性の話です。
彼女は、真面目でおとなしそうな笑顔の素敵な女性です。車の関連の仕事で初めての接客と営業を経験していました。
6月の研修の頃から、日に日に笑顔がかげり始めました。「実は、もう少ししたら辞めようかなと悩んでいる」と、研修仲間に話しているのを耳にしました。
でも、彼女は研修は一生懸命取り組んでいました。私は、ダメなところを否定するよりも、良いところを見つけて自信を持ってもらう教育方針です。
見守っていると、8月の発表で「初めての契約が取れました!!」と満面の笑みで話をしてくれました。
「実は、ここ数ヶ月ずっと辞めようかと悩んでました。先輩も良い人たちだけど、壁を感じるし、、、。でも、その時にふと”今まで、少し辛くなったらすぐに逃げてたなぁ”って気づいたんです。
ピアノや色々な習い事も、続きませんでした。すぐに諦めてました。だから、せっかく入ったし始めた会社だから、商品のことをきちんと勉強しよう。それで出来なかったら仕方ないと思いました。
車のことも興味はなかったけれど、勉強をしました。そうしたら、初めてのご契約を頂いたんです。すごく嬉しかったです。
同じ事業部の先輩や上司の方も、とても喜んでくれて!お祝いの飲み会してくれました。
壁を感じると思ってた先輩の家に今は泊まりに行くくらい仲良くなれて、この仕事頑張っていこうと思ってます。」
とても、キラキラした笑顔で発表をしてくれて、本当に私も心から嬉しかったです。
確かに、世代や時代背景によって新入社員の性質は変化してきていると思います。でも、違うからと言って否定したり、駄目というわけではありません。
会社経営と同様に新入社員への接し方も柔軟に変化させていくこと
それが離職率を下げて新入社員を定着させる唯一の方法だということは、きっとあなたもお気づきだと思います。
彼らの事をもっとよく知るために最近の新入社員が辞める理由トップ3をご紹介します。
まず「受け入れること」そこからすべてが始まります。
彼らが辞める理由をきちんと理解し、そのうえで接することで環境の改善をすすめていきましょう。
新入社員が辞める3つの理由
新入社員が会社を辞める3つの理由を「新入社員目線」で書いてみます。新入社員のキモチを理解するためにあなたも新入社員の頃の気分を思い出しながら読み進めていただければなと思います。
新入社員が辞める理由 1、人間関係がうまくいかない
新入社員として入社した場合には、部下もいないので必然的に同期社員か先輩上司との関係についてということになりますね。
さらに言えば同期社員との人間関係よりも、先輩上司とうまくいかない事が主な理由になっている場合が多いです。
さぁ入社して担当部署に配属され、緊張しながらの自己紹介を終えて教育担当の上司や先輩上司はどんな人でしたか?
思い出せますか?
あなたの理想的とするような先輩は居ましたか?
何も教えてくれないくせに、ミスばっかり指摘してくる上司?
人の好き嫌いで、態度がコロッと変わってしまう上司?
「この人みたいになりたいなぁ」と言うような理想的な上司が、一人でも居れば踏ん張れるかもしれません。
そうでない上司や先輩ばかりのケースも往々にあるようです。
何もしなければ「気の利かない新人だ」と言われ、気を利かして作業をすれば「それは本当に今すべきこと?」なんてジャイアンもびっくりの発言が普通に飛び交います。
そういう上司に限って「あいつは言われたことしか出来ない!」なんてまわりに愚痴っていたり、お気に入りの新人に対しては「あいつは出来ないなりに頑張っているな」とか平気で言ったりするわけです。
学生と違って付き合う人々は選べません。こんな上司と「これからも一緒に業務に励まなければならない」と思うと、4月早々憂鬱な気分の毎日が続きます。
私でも、同じ気持ちになります。
会社を辞めたくなる理由はまだ続きます。
新入社員が辞める理由 2 、勤務条件のギャップ
次にあげられるのは「勤務条件のギャップ」です。その中でも特に「残業の多さ」「給料の低さ」「休日出勤」「通勤の辛さ」などです。
さて、あなたが入社したときは人事部の説明と実際働いてみた時のギャップはどうでしたか?私もそうですが、大なり小なりギャップはもちろんありました。
昔からずっとあるものだと考えると「今の若いもんは」「だからゆとりは」なんて言いたくなる気持ちも分かります。
ただ、そう言っても何も解決しません。「とりあえず、まずは受け止め」そして対策を考えてゆく方が建設的でしょう。
離職率が高いと悩んでいる会社の新入社員の方と話をしたことがあります。
「4月の研修が終わってから、毎日残業続きです。休日出勤も多いです。どう乗り切ればいいのでしょうか?」
「上司のいうことがコロコロ変わり、どのような企画や提案書を出せばいいのか分かりません。それで、仕事が終わりません。毎日遅いです。」
「仕事のことを教えてもらえなくて、結構辛いです。」
「今の給料が、先輩に聞いても上がらなそうだし、このままこの会社にいても厳しいです。」
耳が痛いような話ですが、実際に聞いた声です。
いきなり、全てを解決し改善できる訳ではないですが、何が今できるか?を考えて、本当に必要な対策をするべきです。
部下や新入社員のせいにするのでは、何も進展も解決もしないでしょう。
新入社員が辞める理由 3、業務内容のミスマッチ
3つ目も、やはりあなたにも思い当たるのではないでしょうか?
思い出してみてください。
期待に胸を膨らまして、入社したあなた。本当に、やりたかったことはなんでしたか?「
営業」かもしれませんし、「販売」かもしれませんし、「製造」だったかもしれません。
昔の新入社員も、今の新入社員も入社してすぐにやりたいことが出来るなんて思っていないでしょう。
ですが、まったく関係のない部署に配属されてしまったり、将来の業務と関連性があるのかわからない業務をやらされるとどうでしょうか?
「よく考えたらわかるだろう!」なんて思って、下積みの大切さを説明しないで、ただやらせっぱなしになっていませんか?
そんな風に説明もないまま、希望しない部署での関係のないと感じる仕事を、ひたすらさせられる新入社員は目的・目標に対して進んでいる感覚はあるでしょうか?
光の見えない真っ暗闇で足場もあやふやな状態になってしまい「不安」という感情しか残らないでしょう。
新入社員目線で考えることが出来ましたか?これらの、、、
- 人間関係がうまくいかない
- 勤務条件のギャップ
- 業務内容のミスマッチ
といった新入社員が会社を辞めたくなる理由に対して、会社・経営者側からはどういったアプローチをすべきなんでしょうか?
新入社員が辞めたくなる会社には、上記の3つの理由と密接に関係する“共通の特徴”があります。
それを踏まえて対策すれば、新入社員の離職率の増加に歯止めをかけることが出来そうです。
新入社員が辞めたくなる会社の特徴と対策
社内の風通しが悪いなんて表現もされますね。新入社員が会社を辞めたくなる理由の一つ目である「人間関係がうまくいかない」のと密接に関係しています。
人間関係が希薄
教育担当に任せっきりで、上司が教育報告書に目を通すだけなんてありえません。
新入社員の教育進捗や社内でのコミュニケーションの取り方など、同じ部署の全員が少しづつ気にかけてあげること。それだけでも、新入社員の会社に対する気持ちは全然変わってきます。
そういう雰囲気づくりが出来るのは、経営者や所属長だけです。採用費・教育費をかけて教育しても、辞められてしまってはただの赤字です。
きちんと部署全体で関わってゆく雰囲気・体制づくりをしてあげましょう。「いつでも悩みがあったら相談しろよ」だけではやはり言いづらいこともあります。
毎日五分だけでも必ず話を聞く時間を作るなり、話しやすい環境づくりをすることも上司の務めですね。
オーバーワークで体力的に辛い
こちらは新入社員が辞めたくなる理由の「勤務条件のギャップ」と密接にかかわってきます。
まだまだ残業、土日出勤が当たり前の企業はたくさんあると思います。新入社員を早く一人前にしたいという気持ちもとってもよくわかります。
ですが「やらされて頑張る」のと「自主的に頑張る」のでは、ストレスのかかり方が全く変わってきます。
受験勉強をイメージしてもらうとよく分かります。あなたも連日睡眠を削って受験勉強をしたことがあるかもしれません。
「志望校に受からなきゃ!」と言うプレッシャーもすごいはずです。ですが、今まで受験勉強のし過ぎで過労死(過勉死?)したことなんて聞いたことないですよね?
これは、自分で決めて自分のペースで力の配分を決めて頑張るから大丈夫なんです。
それに対して新入社員は受験勉強と違い、自分で力の配分を行う裁量はほぼゼロです。与えられていません。
上司の言われるまま残業、休日出勤させられます。これでは相当な負荷がかかってしまうのは簡単に想像できるかと思います。
責任あるポジションになるにつれて裁量が増えてくるので、残業時間のコントロールはある程度自分で出来るようになっていきます。そうすれば体力配分なども自分で行うのでストレスも軽減されます。
入社説明ではあまりにも事実とかけ離れた説明をするのではなく、事実にある程度、即した内容を話すことも大事になっています。
人事部が入社させることだけを目標において動いている場合は、実態に即していないことを言いがちです。
そうならない様に人事部と現場がきっちりと意思疎通を行える風通しの良さが社内に必要になってきます。
入社前の説明とのギャップを少なくし、新入社員の裁量が増えてくることに合わせてそれに見合った負荷や残業代が発生する仕組みが作れるのが一番ですね。
自分の将来が描けない
最後の「自分の将来が描けない」というのは新入社員が辞めたくなる三つめ理由「業務内容のミスマッチ」と関係があります。
新入社員が望んだ部署とは違ったとしても、「キャリアアップしていけば希望の部署に入れる」ということを本人に伝えていれば頑張ってくれるはずです。
しかし「希望部署はあくまでも希望なだけ、新入社員が贅沢言うな」と切り捨てるだけでは離職率の増加に歯止めは効かないままでしょう。
人事部はただ新入社員を出来るだけ多く入社させることが目的として行動し、配属された部署は新入社員を自分たちの部署が使いやすいようにまるで「道具」の様に扱っている企業がいまだにあります。
経営者の思いをきちんと伝え、ただ目の前の仕事をこなすだけでは無く、きちんと将来に向けて新入社員を育成する仕組みづくりが求められているのではないでしょうか?
まとめ
新入社員が会社を辞めたくなる3つの理由
①人間関係がうまくいかない
②勤務条件のギャップ
③業務内容のミスマッチ
がありました。
新入社員だった頃の気持ちや状況を、思い出しながら読んでいただけましたか?
どの理由も、大なり小なり新入社員に当てはまると感じていただけたのではないでしょうか?
当時の自分が出来たし耐えられたんだから「今の新入社員が出来ない」=「ゆとりだからダメなんだ!」なんてひとくくりにするのはやめましょう。
それが、今の時代の新入社員の気持ちなんです。きちんと受け止めて、将来に向かって新入社員を育てる体制を作りましょう。
もしあなたの会社が
①人間関係が希薄
②オーバーワークで体力的に辛い
③自分の将来が描けない
の様な特徴のある会社だったらそれは危険信号です。
新入社員の教育を教育担当者だけに丸投げにしたり、新入社員に当たり前のように残業、休日出勤を命じたり、新入社員それぞれの希望を全く知らなかったりなんてことはありませんか?
新入社員はひとりひとり違う理想を持って入社してきます。彼らの理想を知り、共感し、そこに導いてあげましょう。
そのための仕組みづくりや、社内環境の改善は経営者が先頭に立って示していかなければ何も動きません。
もちろん簡単ではありません。人材が定着しないと企業の将来は閉ざされてしまいます。今はどうにかなっても、少子高齢化はこれからさらに進んでいきます。
素晴らしい人材が定着する社内環境をいかに整備するか?あなたの、腕の見せ所ですね。
○営業研修を導入するという手もあります。
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藤木 美香
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